悲しみのカンタービレ



神さま、どうしてあなたは彼らに残酷な運命しか与えないのですか。
二人とも、もう十分償ったでしょう?苦しんだでしょう?

彼の背中を見送って、私は泣いた。

神さま、どうして。
どうしてなの。

「こんな運命しかないというなら…あなたを恨みます」

私は声に出した。

これで天罰がくるというなら来ていい。

それで二人が苦しまなくて済むなら。

二人が許されるなら。


そう言えば、扉がもう一度開いて彼が戻ってきてくれると。
僅かに、叶うはずもないのにそう私は願った。