止められないんだ。
手を伸ばせば全て壊れる。

失った大切なものを忘れて誘惑にのるなんて許されるはずがない。

それを考えれば今、自分の罪を思い出した彼も同じだろう、と思わず苦笑した。


でも、“成瀬領”としてなら―






眠る彼女の額にそっと自分の額を当てた。





悪魔のいけにえ