ふたりの関係の変化に気づいていたのに俺は知らないふりしかできなかった。
ごめん、野ブタ、彰。
草野彰はバカで、優柔不断で、いっつも明るい。
だけど。
あいつが俺や野ブタ以外と絡んでつるんでいる姿を見たことがない。
あいつも野ブタが来るまである意味ひとりだったかもしれない。
プロデュースの約束のひとつ、「教室では他人」。
あいつはあれを破った。
彰は人前にも関わらず野ブタに声を掛ける。
野ブタはあいつのハイテンションな話に一生懸命耳を傾けていた。
微笑ましい光景に見える。
だが、俺は裏で何が起こっているか知らなかった。
ひとりになりたいときは誰だってある。
特にひとりのときは俺は素直でいられるから。
ぶらぶらと校舎の周りを歩いていると体育館の倉庫が微妙に開いている。
たぶん、やってるんだろうな。
俺はいつもだったら知らないふりをして通り過ぎ去るのにそのときは出来なかった。
なぜか胸騒ぎがした。
足音を消して俺はゆっくりと倉庫の出入り口の隙間から中を見た。
中の光景を見た瞬間、声が出そうになった。
確かにやっていた。
だけど、まさか。
「ん…あっ…」
「野ブタ、の中…気持ち良いっちゃ…」
「あ、きら…今日は…っ…」
「わかってる…駄目なんでしょ?でも、次はまたたっぷり中に出させてね」
「う、ん…。あっ…!」
体を繋げている二人の姿を見て、俺は唖然とした。
二人が結ばれたら結ばれたで良いと思ってた。
だけど、現実は。
絶望だった―